中学生で習う平方完成、苦手に感じていたりつまずいたりしてしまう方も多いのではないでしょうか。この記事では平方完成のやり方や、なぜ平方完成が必要なのか、平方完成をするとどういうメリットがあるのかを練習問題も含めて1からやさしく解説します。
平方完成とは?
平方は平方メートル(㎡)などで使うように2乗という意味があり、平方完成は「2乗の形にする」という意味で理解するとよいでしょう。
平方完成をすることで、二次式の変数を2乗の形で1つにまとめることができ、扱いやすくなります。具体的にはこのような式変換のことを言います。
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右辺を展開してみるとわかりますが、左辺と右辺は等しいです。
平方完成のメリットとは?
二次式を平方完成することで、xの二次の項と一次の項を1つにまとめることができます。1つにまとまると扱いやすくなり、いくつかメリットがあります。
二次式の取りうる値の範囲がわかる
先ほどの式①の右辺のx+2をあらたな変数Xと置くとX2−3となります。X2≥0なので、式①が取りうる値はX2=0 、つまり x=−2のとき最小の−3となるため、以下のように言えます。

このように平方完成をすることで元の式が取りうる値の範囲がわかります。二次式で最小値や最大値、取りうる値の範囲を問われるときには平方完成を使うことで求めることができます。
グラフが書ける
f(x)=(x+2)2−3としたときにこのグラフは、y=x2というグラフをx方向に-2、y方向に-3ずらしたグラフだとわかります。

つまり、y=x2+4x+1は下に凸で頂点(-2, -3)を持つ放物線だということがわかります。また、グラフが書けることによりxの定義域が決められているときに、yの値域も求めることができます。
(定義域:xの値の範囲 値域:yの値の範囲)
例えばx≥0の場合、この範囲ではxは増加するほどyが増加する形なので、最小値はx=0のときy=1で、値域はy≥1となります。
平方完成のやり方を理解する
まず平方完成のやり方をイメージするためにこちらの展開の公式を確認します。
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平方完成は右辺の式を左辺にするイメージで行います。先ほどの式を使って平方完成のステップを確認してみます。
※これから2乗の形で1つにまとめた(x+A)2を平方部分と呼ぶことにします。
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②の右辺と③の式のxの1次の項の係数を比べてみると、それぞれ2Aと4から、A=2で、xの係数を2で割ったものだということがわかります。
また、(x+2)2を使うことでx2+4xがひとつにまとめられます。しかしこれを展開すると余計な定数項A2=22=4が出てきてしまうため、帳尻を合わせるために-4を加えます。
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つまり③の式は

と平方完成することができます。
| ポイント
・xの係数を2で割った値を使って平方部分を作る ・平方部分から出てくる余計な定数項を消すために差し引きする |
二次の項に係数がある場合の平方完成
2x2+8x−3のようなx2に係数がある式を平方完成する場合について解説します。平方部分は結論から言うとこの形にします。
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そのためにxを含む項をまずx2の係数でくくります。
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この括弧の中身を同様に平方完成すると
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となり、{ }の中の定数項を外に出して整理するとこのようになります。
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| ポイント
・x2の係数でxを含む項をくくる ・くくった部分で平方完成をする ・出てきた余計な定数項を外に出して整理する |
平方完成の一般化(公式)
これまで各項の係数が具体的な数字の場合で平方完成を行いましたが、係数が変数のときの平方完成について解説します。文字にすると少し難しい印象になりますが、やることは変わりません。
今までのポイントをおさらいしつつまとめるとこのようになります。
| ポイント
・x2の係数でxを含む項をくくる ・ くくった部分で平方完成をする ・ 定数項の部分はxの係数を2で割ったもの ・ 余計な定数項を差し引きする ・出てきた余計な定数項を括弧の外に出して整理する |

このように変数を使った式でも平方完成をすることができ、この概念を使って二次方程式の解の公式を求めることができます。
二次方程式の解の公式は理解しておくと二次方程式の解がいくつあるのかわかったり、公式に当てはめるだけで解が求められるようになるため、理解しておくと便利です。
平方完成の練習問題
平方完成は何度も自分で行うことで慣れてきますので、練習問題を解くことで慣れておきましょう。
①xの2次の項に係数がない場合

②分数が出る場合

③二次の項の係数が負の場合

④係数が文字の場合

まとめ
平方完成は二次方程式の解の公式のみならず、二次式の取りうる値や、放物線のグラフでもよく使う知識です。ポイントをきちんと押さえれば、どんな場合でも同じように解くことができます。平方完成は何度も問題を解くことで慣れてきます。練習問題をたくさん解いて慣れて内容を理解し、自分のものとしましょう。












